未来に映るもの

作品紹介文

「 未来に映るもの 」

尾形昌彦

2015年年明け。「石巻と私」をテーマにして1人撮影に出かけました。 漫画館の奥にある場所。何もないところから「写真を撮る私」を撮る私。 18年間生まれ育った街は変わり、私自身も大人になり、「昔」とは違った作品が撮れました。 雪が残り冷たい風が吹き荒れる中で手に取るカメラに映った今の景色は悲しい悲劇を伝えるもの。 でも、私の脳裏には笑顔で包まれた石巻の姿が思い浮かびました。 「いつか帰ったら笑顔で溢れる復興まちづくりを築くんだ。」 この街の未来に掛ける想いは誰にも負けないつもりで遠い場所で日々を過ごしています。 未来の私がこの写真を見た時に記憶に映るものは、この1枚が夢を叶えるスタートラインだったと思うことでしょう。