PHOTO・NO・MAKI FESTIVAL 2019

ごあいさつ

この度は「フォトノマキフェスティバル2019」の展示にお越しいただき誠にありがとうございます。新型コロナウィルスの感染拡大を受け、公募の締め切りを7月末に延期させていただき、8月上旬に感染対策の中写真家個別の審査を実施、その結果を踏まえ受賞作品の決定をいたしました。例年であれば、街中展示を開催し県内外の方々に直に写真をみていただきたいところですが、今回はバーチャルミュージアムのなかでの展示からスタートさせていく事となりました。

「フォトノマキフェスティバル」は被災地でアート活動を続ける、くらしのある家プロジェクト実行委員会が主催する写真フェスティバルです。「石巻の、真を写す。」を目的に石巻地区発の新たな公募写真展として震災後スタートしました。地域の魅力を再発見し広く発信すること、プロの写真家によるワークショップで、地域の皆さまの写真力の向上と可能性を多面的に引き出し復興の活力に寄与することを目指しております。

「石巻の『今』~復興の歩みを見つめて~」をテーマに石巻地区で形式にとらわれず自由に撮影された写真を一般公募で実施。本年も県内外の写真愛好家から寄せられた116点を写真家・立木義浩、橋本照嵩(石巻市出身)、高砂淳二(石巻市出身)、宮原夢画、石川直樹(敬省略)が厳選な審査のうえ永久保存する「パーマネント作品(入選)」21点を選定。その中から審査員賞、特別協賛賞などの入賞10点を選出いたしました。尚、今回はグランプリ対象作品の選出はありませんでした。

本展では、一般公募による入選、入賞作品と写真家 高砂淳二の撮り下ろした写真作品を展示いたします。(敬称略) 今年は他参加写真家の撮り下ろしはコロナ禍の為残念ながら実現できませんでした。

多くの方々にご鑑賞いただくことで、被災地の今を発信し、震災の記憶風化を防ぐ一助になれば幸いに存じます。

くらしのある家プロジェクト実行委員会

立木 義浩氏の総評

100年に一度のパンデミックな様相となっているコロナ禍の影響でフォトノマキへの写真応募数も少なめでした。最終的に10点を選びましたが、男女比は5対5で女性の進出に目を見張るものがあり嬉しい出来事でした。

全体的に風景写真の数は少く、人に寄り添ったものが多かったのは、その土地に住む人々の感じかたや考えかたが現れたもので、暖かさや絆の他に場所愛も伝わって来ました。

立木 義浩